「トランプ氏との距離」焦点に 東部メーン州で共和の現職苦戦―民主は候補交代の余波も・米中間選挙
11月3日投開票の米中間選挙で、民主党が上院の議席奪還を狙う激戦州の一つ、東部メーン州。6選を目指す共和党現職のスーザン・コリンズ氏(73)は、トランプ大統領と一定の距離を取ってきたことで知られる。党派性にとらわれない姿勢をアピールし、支持をつなぎ留められるかが焦点だ。
米中間選挙、データセンター争点 バンス氏お膝元で共和苦戦―計画急増で住民反発・中西部オハイオ州
◇トランプ氏への反対強調
「私はトランプ氏のお気に入りではない」。コリンズ氏は今月上旬の討論会でこう強調した。2021年の連邦議会襲撃を巡る弾劾裁判で造反し、有罪票を投じた一人でもある同氏は、トランプ氏肝煎りの大型減税関連法案に反対し、対イラン戦闘終結を求める決議に賛成したことを誇示。「最も独立した立場の上院議員だ」と訴えてきた。
10月中旬、同州バンゴーで開かれた共和党の集会には、厳しい冷え込みの中、各地から支持者が集結した。トランプ氏の支持基盤である「MAGA(米国を再び偉大に)」の帽子をかぶって参加したヘザー・スプレイグさん(50)は「州の漁業や暖房費補助のために予算を確保してきた」とコリンズ氏を評価し、勝利を確信。トランプ氏の「大ファン」だと認めた上で「弾劾への賛成は困るが、いつも足並みをそろえる必要はない」と語った。一方、テリー・スミスさん(68)はコリンズ氏の実績を認めつつ、「トランプ氏のために立ち上がってほしいと思う時もある」と打ち明けた。
◇「トランプ氏への怒り」カギに
24年大統領選でトランプ氏が敗れた州のうち、共和党上院議員として再選を目指しているのはコリンズ氏のみ。無党派層が多いメーン州ではもともとトランプ氏の人気は高くなく、多くの世論調査で民主党のトロイ・ジャクソン前州上院議長(58)がコリンズ氏をわずかにリードする。
前回選挙でコリンズ氏陣営のアドバイザーを務めたランス・ダットソン氏は、「無党派層が反コリンズ票を投じるほどトランプ氏に怒っているのかどうかが焦点」と説明。トランプ氏の記録的な支持率低下がコリンズ氏の苦戦に影響していると分析した。
ただ、対イラン攻撃や隣接するカナダへの追加関税に反対の姿勢を示してきたことが追い風になる可能性もある。トランプ氏は選挙戦終盤の23日、カナダへの50%関税の一部を撤廃すると表明。カナダはメーン州にとって重要な貿易相手で、コリンズ氏は自身が政権に働き掛けた成果だとアピールしている。
◇民主、見せ掛けの反逆批判
一方のジャクソン氏は、コリンズ氏が「96%の割合でトランプ氏に賛成する投票をしている」と主張し、反トランプ姿勢は見せ掛けだと批判を強めている。期日前投票のため市役所を訪れた無党派のナンシー・ニコルソンさん(71)は、過去にコリンズ氏に投票。しかし「議案が可決されると分かっている時だけトランプ氏に反対している」という同氏への不信感は募るばかりで、今回はジャクソン氏に票を投じたと明かした。
民主党では、6月の予備選で勝利した急進左派の新人グレアム・プラトナー氏がスキャンダルで出馬を辞退し、ジャクソン氏が差し替わった経緯がある。戸別訪問などを通じて民主党候補の支援活動を行う「ピープル・パワード・メーン」のミッチェル・クーパー氏は、プラトナー氏には「非常にカリスマ性があった」と述べ、多くの無党派有権者を引きつけていたと説明。交代に伴う支持者の離反に焦りを募らせている。
![]()
KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.