サウジ、脆弱な安保浮き彫り 「主軸」米国、支援応じず
サウジアラビアの首都リヤドの国際空港に着陸する飛行機=9月19日(AFP時事)
【カイロ時事】サウジアラビアの「空の玄関口」である首都リヤドの国際空港が10日、攻撃に見舞われ、多数の死傷者が出た。サウジでは最近、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による空港などへのミサイル攻撃が繰り返されている。米国などに軍事支援を要請しているものの反応は鈍く、サウジの安全保障体制の脆弱(ぜいじゃく)さが浮き彫りとなった。
◇イラン攻撃で環境悪化
今年2月に始まった米イスラエルのイラン攻撃以降、サウジの安全保障環境は一気に悪化した。これまで国防の「主軸」だった米国は、対イラン戦への戦力投入で、サウジを含む湾岸諸国を満足に支援する余裕がなくなった。
フーシ派との衝突が再燃した7月以降、サウジの事実上の最高権力者ムハンマド皇太子はトランプ米大統領に軍事介入を強く求めたが、受け入れられなかったと報じられている。
サウジは取り急ぎ「脱米国」を加速。8月にはトルコ、パキスタンと共同防衛協定を結び、エジプトなどからも支援を模索しているとされるが、専門家からは「準備不足」との声が上がる。
◇UAEのイエメン撤収も背景に
サウジは2015年、フーシ派掃討のためイエメン内戦への軍事介入を開始した。イランとの「代理戦争」とも指摘された戦闘は程なくして泥沼化。22年に非公式の停戦に入り、一時は一定の平穏が保たれていた。
転機は25年末、それまで「反フーシ派」でサウジと共闘していたアラブ首長国連邦(UAE)が、イエメン暫定政権と対立し、曲折の末、部隊を同国から撤収させたことだ。
UAEは地元勢力との連携役を担ってきた経緯があり、暫定政権の関係者は、米CNNテレビに「UAEの効率的な指揮系統はサウジに引き継がれていない」と指摘。現地での連携の欠如が、フーシ派に軍事活動拡大の隙を与えたとみられる。
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